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西新宿 彩旬亭

2019.01.10ブログ

ホンマ商売繁昌?!

本日は月忌のお参りで芦屋市まで。

途中、西宮市内の国道2号線・43号線を中心に周辺道路も大渋滞!

そうです、西宮戎への参詣者のためだったのです。

所どころの交通規制、おまけに事故渋滞も重なりへとへとです。

大阪の今宮戎もおそらく大賑わいでしょう。

さて、なぜ皆さんこぞって「えべっさん参り」なんでしょうか?

よく耳にする“商売繁昌で笹もってこい”の大きな声が・・・

 



 

「笹持って来たら商売繁昌させたるよ」の意味でだそうです。

「商売繁昌したら来年はお礼参りでまた笹もっといで」との意味も。

えべっさんがそう呼びかけてそれに答えて参拝客が笹を持っていくと、

いろいろ御利益のある飾りもの(吉兆と鯛とか俵とか)を

付けてくれるという流れです。

 

ちょっと水を差すようですが・・・

 

それで本当に商売(仕事)がうまくいくのでしょうか?

正直、誰もが繁昌し仕事が順調であることを望んでいます。

えべっさんには申し訳ないがあまり信用はしていません。

気やすめと言われればそれまでですが。

 

私たちの浄土真宗では、

現世祈祷(げんぜきとう)などにたよることなく、御恩報謝の生活を送る。

というのが生活の信条です。

 

さらに

つねにわが身をふりかえり、慚愧(ざんぎ)と歓喜(かんぎ)のうちに

と綴られています。

 

現世祈祷とは、神秘的な力にはたらきかけて現世に利益を得ようとすることです。

浄土真宗の大きな特徴は、祈らない教えです。

つまり、現実から目をそむくことなく事実をしっかりと受け止めるということです。

 

そもそも仏教では、祈祷によって何かを実現しようとすること自体が物事の

原因と結果の道理を見誤っていることと考えます。

まさに因果応報です!

 

またこのシーズンはやはり受験が頭をよぎります。

受験生本人はもとよりご家族の方などもピリピリと精神的に張り詰めた心情ではないでしょうか?

ついつい何かにたよりたいとうお気持ちも察します。

しかし今できることを精一杯やりきることが大切ではないかと・・・。

 

先に書いたように現世祈祷にたよらない浄土真宗ですが現世利益はあります。

生きているこの瞬間に「かならずすくう」という阿弥陀さまの願いによってこの私が生かされ、

かならず往生成仏することが決まっているという利益です。

だからこそ祈る必要はないということなのです。

 

とうことで、渋滞の中、何とか無事にお寺に戻れました。

 

南無阿弥陀仏


 

 
浄土真宗本願寺派 須原山 正福寺