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西新宿 彩旬亭

2019.07.26ひとりごと

2019高校野球 選手権其の2



 

全国の地区予選もいよいよ大詰めに…

代表校が決定してきているが、一方では

各地区の強豪校敗退のニュースを耳にする。

 

横浜、国士館、東邦、愛工大名電、天理、

龍谷大平安・・・

 

そして今日大阪桐蔭が延長の末敗退。

本当に高校野球、特に夏の選手権大会予選は

ゲームセットまで何が起きるかわからない。

 

そんな中、巷では賛否を問うにユースに!

話題の中心は大船渡高校(岩手)の佐々木朗希投手

今年イチ押しの選手で、おそらく今秋のプロ野球

ドラフト会議に数球団競合するのではないかと

いわれるほどの令和の逸材だ。

 

全国に知れ渡るような野球強豪校ではない

ごく普通の公立高校に在籍する選手。

しかしながら、今年の春季大会予選で投げた

ストレートが163キロを計測。

現在メジャーリーグで活躍の大谷選手が高校時代に

投げたストレート160キロを上回り、

以降一気に注目選手に。

佐々木選手はエースで4番打者、当然チームの中心選手。

 

昨日、佐々木選手を擁する大船渡高校と大谷選手の

母校・花巻東高校の岩手大会決勝戦が行われた。

結果は花巻東が大勝し甲子園の切符を手にした。

しかしここで賛否を問う話題になっているのは、

佐々木選手は登板を回避し試合に出場することなく

敗退したこと。

 



 

昨日から大船渡高校には、佐々木選手の起用法に

ついての批判や苦情が多数寄せられているという。

甲子園出場という「夢」か選手生命の「将来」か…

 

大船渡の国保監督は、球数・登板間隔・気温など

佐々木選手のコンディションを考慮し、

苦渋の決断を下された。

 

佐々木選手本人も

投げたい気持ちはあったが監督の指示に従った

とコメントしたという。

 

また彼は、先の東日本大震災でお父さん亡くしており

地域の仲間と一緒に甲子園を夢見ていたという。

 

国保監督は自身もアメリカ独立リーグを経験し

特にコンディショニングを重視する指導者で

昨今囁かれているような高校野球勝利至上主義の

様相とは意に反しているかもしれない。

 

数年前だっただろうか・・・。

大阪桐蔭のライバル校の監督がプロ注目選手と

称されていた当時チームのエースの連投の起用について

 

これだけ期待され、観衆が多い中

起用しないわけにはいかない

 

とのコメントを聞いて違和感を持った。

 

指導者の考え方によって未だに高校野球の常識も

千差万別。

 

実際、高校野球を経験した我が家の4人の

息子たちの話を総合すると、

現場でしかわからないこと知りえないことがたくさんある。

たまにグランドに顔を出す保護者・OB・外部関係の

思い込み発言が一番厄介だと・・・

 

私たちには知りえない監督と選手との関係性があると思う。

 

佐々木選手が数年後、プロの世界で活躍した時、

高校時代、決勝戦で無理をさせず登板を回避してくれた

監督の英断のお陰で今の自分がある。

と振り返ってくれることを切に願う。

 

私は国保監督の英断に心から拍手を送りたい

 

 

 
浄土真宗本願寺派 須原山 正福寺