2021.02.12ひとりごと
どうなる東京五輪
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任表明した。
「女性蔑視発言」に対する反発は日本国内に限らず世界中の批判を受け、もはや収拾がつかない状況になった。
現実的には周囲の指摘とスポンサーからの反発で本人も大事に発展し、事の大きさに気づいたのではなかろうか。
自分自身に意識の隔たりに気づきがなかったのは、過日の謝罪会見でも明らかだ。
森氏達世代、私たち50歳代世代、そして息子達の平成時代・・・
それぞれの世代の育ってきた幼少期自体、世の中の状況は異なる。
戦前の家長制度が色濃く残っている世代。
戦後の国民総中流志向の世代。
そして男女が均等に政治的、経済的、社会的、文化的に利益享受し責任を担うとされた世代とは、全く認識が違うだろう。
その辺の日本の意識が今の世界の意識感覚から大きな隔たりがあるのも事実だ。
知らず知らずに根付いている観念が、今の時代になじまなくなってきている。
ましてや公的な立場で世界中に発信するべき発言にはもう少し認識を深めるべきではなかっただろうか。
まったく話は変わりますが・・・
今から30年ほど前、私が本山・本願寺の事務職員であった頃の話。
本願寺職員には事務職と法務職とがある。
事務職は宗派・本願寺に係る事務を取り扱う職員。
法務職は宗派・本願寺の法要行事を執行する職員。
当時、事務職には男性女性共に在籍していたが、法務職には女性ゼロだった。
宿直当番があったり重たい仏具を取り扱うことも多いので、まさに男社会であった。
しかし私が退職する頃には、毎年数名の女性法務職採用があり現在に至っている。
比率的にはまだまだ男子職員が多いが。
また同じ頃、坊守(ぼうもり)の定義が変更された。
以前は、坊守とは「住職の妻」であった。
お気づきのことだが、住職が男性であるのが前提となっている。
本願寺派では住職には、男性女性の区別なく一定の資格・修礼を終えたもの全てに住職資格を与えるようになっているにも関わらずだ。
寺院の事情により、女性住職が就任すると「住職の妻」に該当者がなく、その寺院の坊守が空席になってしまう事態起きる。
その後、坊守の定義が改正され「住職の配偶者」となった。
つまり寺院により住職が女性、坊守が男性の寺院もありうる。
さて話を戻すが・・・
コロナ感染拡大により延期になった東京五輪。
重ねて開催半年前での今回のドタバタ劇。
それぞれの立場の者がどちらを向いて汗をかくかだろう。
それはお寺も然りである。
男性や女性、ベテラン若手など言っている場合ではない。
統率力、決断力があり、さらには調整能力に長けお金にクリーンな人材が理想であるのだが、正直なかなか厳しい人選となるだろう。
とにかく限られた者のみに権限を与えるのではなく、ここはひとまず一致団結のみである。
前進あるのみ!
南無阿弥陀仏
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